朝起きてすぐ手にこわばり感がある、体が動かしにくい、関節が腫れて痛い・・・こんな症状でお悩みの方、それは関節リウマチによる症状かもしれません。放置すると日常生活に支障をきたす全身症状につながる場合もあるため、早めの診断・治療が大切です。
関節リウマチは、何らかの原因で免疫細胞に異常が起こり、主に手足の関節に炎症を引き起こす病気です。進行すると軟骨や骨が破壊され、関節が変形してしまう場合もあります。関節を動かさなくても痛みが生じる・左右対称に症状が起きやすいことも特徴です。30~50代の女性に多くみられ、微熱、貧血、倦怠感などの全身症状を合併することもあります。
放置すると関節の変形が進み、さらに関節が動かしにくくなります。最近の研究では、発症してから1年以内の早い段階で関節破壊が進行することがわかっています。変形した関節を元に戻すことは難しいため、早期発見・早期治療が大切です。関節リウマチの初期症状が見られたら、リウマチ専門医へ相談しましょう。
初期症状
関節リウマチは、完治を目指すのはなかなか難しい病気といわれています。そのため「寛解」の維持が治療の目標となります。具体的には、関節の痛みや腫れを取ること、骨・関節破壊の進行を抑えること、生活の質を改善することが重要となります。治療としては、症状に合わせて薬物療法、リハビリテーション、手術が行われます。日常生活においては適度な休養、十分な睡眠、栄養バランスのよい食事を心がけましょう。
※寛解・・・リウマチの症状・兆候が消失した状態
症状が出やすい時間帯
朝。寝ている間に関節を動かしていないことで、こわばりなどが起こりやすいといわれています。
症状が出やすい部位
手指の小さい関節から、症状が進むにつれてひじやひざなどの大きな関節に進行するケースが多く見られます。
こわばりを感じた際には、あせらずゆっくり、体を動かしていきましょう。