厚生労働省が行った「平成28年国民健康・栄養調査」によると、国内の成人(20歳以上)のうち糖尿病が強く疑われる人は約1000万人、糖尿病予備軍の人は約1000万人と推定されています。また、国際糖尿病連合(IDF)によると、2016年の世界の糖尿病患者数は4.2億人近くとなっており、とくに日本を含む西太平洋地域で最も多くなっています。
糖尿病は自覚症状がほとんどないため、たまたま病院で血液検査をしたら、実は糖尿病だったということがよくあります。また、糖尿病によるさまざまな合併症があわられてから、初めて糖尿病と診断されることもあります。糖尿病の合併症には、血糖値が高い状態が長年続くことでゆっくり進行する「慢性合併症」と、食後の異常な高血糖が原因で脱水症状や意識障害(昏睡)を起こす「急性合併症」があります。
血糖値が高い状態が長年続くと、血液中の過剰なブドウ糖と、体内のたんぱく質が結合することによって、異常な糖化たんぱく質「AGEs(終末糖化産物)」が大量に産生され、人体の機能にさまざまな障害を生じさせます。最も影響を受けやすいのが血管で、血管が傷ついたり詰まったりして血流が滞り、全身に栄養を届けることができず、臓器にさまざまな機能障害が起こります。とくに細い血管が集中している目・腎臓・神経系で合併症が発症しやすく、糖尿病網膜症・糖尿病腎症・糖尿病神経障害といった合併症があります。
血糖コントロールの指標「HbA1c」とは、赤血球の中で酸素を運ぶ「ヘモグロビン」と血液中の「ブドウ糖」が結合した「グリコヘモグロビン」と呼ばれる糖化たんぱく質の一種です。血糖値が高いほど、グリコヘモグロビンが増えるため、その割合(%)で過去1~2ヶ月間の平均血糖状態がわかります。したがって、急に変動する値ではないため、高い値を示した場合は、少しずつでも、基準値範囲内4.6~6.2%まで下げていくことが理想です。
まずは、毎年健康診断を受けることが大切です。ただし、普段の生活で「尿の回数・量が増えた」「のどがやたら渇く」「食べているのに痩せる」「体がだるい、疲れやすい」といった症状を感じたら、早めに検査を受けることが必要です。DRUGユタカでは、HbA1cや中性脂肪値を数分で測定できる店舗もありますので、ぜひ積極的に活用して下さい。
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