口腔ケアの重要性
歳を重ねるにつれて唾液の分泌量が減り、口腔内の自浄作用が低下します。口腔ケアで口の中を清潔に保つことで、虫歯・歯周病・口腔内の菌による感染症や肺炎を防ぎ、「話す」「食べる」などの機能低下も予防できます。
<口腔と誤嚥性肺炎の密接な関係>
口腔内には、さまざまな細菌が付着しています。とくに歯周ポケットには、細菌の塊やプラークが溜まり、炎症を起こして歯周病を発症させます。歯周病菌が血液に入って体内へ運ばれると、誤嚥性肺炎の原因になります。
また体内や抵抗力が低下すると、口腔内の細菌が呼吸によって肺に運ばれ、誤嚥性肺炎にかかりやすくなるので、注意が必要です。
口腔ケアの方法
- 歯みがき
歯ブラシで歯を1本1本ていねいにブラッシングします。 - うがい
歯と歯の間を洗浄するように、口をブクブクと動かしましょう。 - 口腔清拭
専用のウェットティッシュやガーゼで口腔内の汚れを拭き取ります。
<入れ歯のお手入れ方法>
入れ歯はヌメリが出やすく細菌が溜まりやすいため、こまめに洗って清潔に保ちましょう。歯みがき粉を使う際は、入れ歯専用のものを使用しましょう。
- 口の中を傷つけないように、入れ歯を口の中から取り出す。
- 入れ歯についたヌメリや汚れを流水で洗う。
- 入れ歯用ブラシで細かい部分を磨く。
- 入れ歯の保管容器に水と入れ歯洗浄剤を入れ、入れ歯を浸す。
- 入れ歯洗浄剤とヌメリがとれるまで、流水を当てながらブラシで磨く。
口腔ケアグッズ(一例)
保湿剤
乾燥による細菌の増殖を防ぐため、
保湿ケアをします。
口腔ケアウェットティッシュ
ブラシや指に巻き付けて、
口腔内の汚れを拭き取ります。
スポンジブラシ
粘膜の上でスポンジ状のブラシを動かし、
汚れを除去します。
舌ブラシ
舌に溜まった舌苔を
除去します。
歯間ブラシ
歯の間にある歯垢を取り除きます。