高齢者は特に注意!
食中毒は、食べ物と一緒に口から入った食中毒菌が、吐き気・嘔吐・腹痛・下痢などを引き起こします。特に高齢者は体の抵抗力が弱くなっているため、少量の菌でも食中毒になりやすく、重症化すると死に至る危険性もあります。
食中毒予防の3原則
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菌をつけない
調理や食事の前にはしっかり手を洗い、食材や調理器具も清潔に保ちましょう。
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菌を増やさない
購入した食材はすぐ冷蔵庫で保管し、早めに食べ切りましょう。
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菌をやっつける
食材はよく加熱し、調理器具は熱湯や塩素系漂白剤で殺菌しましょう。
●まな板の殺菌法
生の食材が直接触れるまな板は、最低でも週に1回は殺菌しましょう。
まずはまな板をよく洗ってから、以下のような方法で殺菌してください。
<熱湯の場合>
シンクに70~85℃のお湯を溜めて浸ける。もしくは直接熱湯をかける。
プラスチック製のまな板は、耐熱温度を確認してから行う。
<アルコールスプレー・除菌スプレーの場合>
調理前や洗った後のまな板にスプレーを吹きかけ、清潔なタオルで拭く。
<塩素系漂白剤の場合>
まな板の全体に塩素系漂白剤をかけ、上からラップをしっかり貼り付けて5分ほど待つ。
その後、よくすすいで乾燥させる。
※木製のまな板は変色や素材を傷める可能性があるので、この方法は避ける。
●特に注意が必要な食材は?
<肉はしっかり加熱!>
生肉にはカンピロバクターや病原性大腸菌など、食中毒の原因菌が多く潜伏しています。
肉料理は中心までしっかり熱を通しましょう。
<魚介類は寄生虫に注意!>
寄生虫が潜伏する魚介類を刺身で食べたことが原因で、食中毒を発症する場合があります。
寄生虫を死滅させるには70℃以上での加熱や、-20℃で24時間以上の冷凍が有効です。
食中毒になってしまったら
●水分補給をする
経口補水液などで水分を補給し、脱水症状を防ぎましょう。
●横向きに寝かせる
吐いたものがのどに詰まったり逆流しないよう、横向きに寝かせます。
●すぐに医療機関を受診
自己判断で鎮痛剤や下痢止めを飲まず、すみやかに医療機関を受診しましょう。
●嘔吐してしまったら・・・
介護する側の感染を防ぐため、嘔吐物の処理には注意が必要です。
処理に使用した手袋などは、必ずビニール袋に入れて捨てるようにしましょう。
- マスクや手袋を着用し、窓を開けるなどして換気をする。
- 嘔吐物の中の細菌やウィルスが飛び散らないようペーパータオルなどで拭き取り、ビニール袋に入れて口はしっかり縛る。
- 嘔吐物が付着していたところは塩素系漂白剤で拭き、消毒する。
- 片付けが終わったら丁寧に手洗いをする。