「隠れ脱水」に注意
高齢者は体内の水分量が少なく脱水症になりやすいため、早めの予防が重要です。脱水症の一歩手前の状態を「隠れ脱水」といい、本人も周囲も気付かないうちに重症化して命にかかわることもあります。
脱水症のサインと確認方法
●サイン
- 唇が乾燥している
- 脇の下が乾燥している
- 指先が冷たい
- 便秘・下痢になる
- 食欲がない
など
●確認方法
手の甲を指先でつまんで、つまんだ跡が消えるまでに3秒以上かかると、隠れ脱水の可能性があります。
脱水状態になると皮膚の水分が少なくなり、弾力性がなくなるためです。
手の親指の爪を押す→離して赤みが戻るまでに3秒以上かかると、隠れ脱水の可能性があります。
脱水状態のときには血流が悪く、赤みが戻るのに時間がかかります。

脱水症を予防する環境づくり
●快適な室内温度・湿度を保つ
夏場は、室内を温度24~28℃、湿度45~55%を目安に調整しましょう。扇風機やサーキュレーターで空気を循環させると、体感温度が2~3℃下がり、さらに快適に過ごせます。

●飲み物はすぐ手が届く場所に
いつでも水や麦茶などの飲み物が飲める状態にしておき、こまめな水分補給を心がけて下さい。起床時や就寝前など、1日のうちで水分を摂るタイミングを習慣づけることも大切です。

1日に必要な水分量の目安

水・お茶以外での水分補給について
水や麦茶がなかなか飲めない高齢者の方には、好みの飲み物を用意しましょう。またフルーツやゼリーでも水分補給が可能です。味噌汁は、水分と塩分が摂取でき、熱中症予防にも最適です。