冬の血圧管理について

今回は、寒い時期に注意が必要な血圧について、その危険性や気をつけたいポイントなどをご紹介します。

監修:岡田 真見
大王製紙株式会社
介護福祉士/認知症サポーター

岡田 真見

介護関連情報については、DRUGユタカの従業員へご相談下さい。

冬は血圧が上がりやすい

寒くなると体温を逃がさないよう血管が収縮して細くなり、血流が悪くなります。すると、血液を送るのに大きな力が必要となり、血圧が上がります。また、食事での塩分の摂りすぎも高血圧につながります。

とくに「モーニングサージ」に注意!

冬の朝はとくに血圧が上がりやすく、目覚める前後に起こる急激な血圧上昇を「モーニングサージ」といいます。昼間は血圧が安定していても、朝に心筋梗塞や脳卒中などを引き起こすこともあるため、注意が必要です。また、朝風呂は避けるようにしましょう。

高血圧が引き起こす病気

●脳

脳の血管が詰まる脳梗塞、血管が破れて出血する脳出血・くも膜下出血などのリスクがあります。

●心臓

心臓の冠動脈の血流が悪化する狭心症・心筋梗塞などにつながります。

●腎臓

血液をろ過して老廃物を取り除く機能が低下する腎不全になり、悪化すると人工透析が必要になります。

日常でできる高血圧予防

●毎日血圧を測定する

高血圧は自覚症状がなく進行します。毎日起床後と就寝前の2回、血圧測定を習慣にしましょう。

<血圧測定のポイント>

  • 朝、起床して1時間以内、食事を食べる前・トイレを済ませた後に測りましょう。
  • 夜の測定は、入浴や飲酒の後を避けましょう。
  • 家庭での測定では、上が135mmHg、下が85mmHgを高血圧の基準にしましょう。
    できれば2~3回測定し、平均値で判断するのが理想です。

●体を温める

体温が下がると血圧が上がるので、朝起きたら1杯の白湯を飲む・上着を羽織るなど、体を冷やさない工夫が大切です。

●ヒートショックを防ぐ

入浴時の急な温度変化を防ぐため、浴室や脱衣所に暖房を入れて温度差をなくしましょう。

※浴室の中に暖房を入れることが難しい場合は、熱いシャワーを浴室内にかけ、温かい蒸気で満たしてから入りましょう。

●ぬるめのお湯で

お風呂のお湯は40度を目安にし、かけ湯をした後、5~10分で出るようにしましょう。

※肩までお湯に浸かると水圧が心臓に負担を与えるため、半身浴がおススメです。食後や飲酒後すぐに入浴するのは避け、またお風呂上がりには水分補給をして下さい。


この記事を読んだ方におススメ

介護費用が軽減できる公共の制度②

先月に続き、介護保険サービスを利用する際に、利用者負担が軽減される制度に…

2019.7.1  介護情報

脱水症の予防と対処法

今回は、高齢者が脱水症になりやすい理由や早期発見のポイント、予防法などを…

2019.6.26  介護情報

介護に関わる皆様を応援!
大人用紙おむ…

大人用紙おむつは、外側に使う「アウター」と、内側に使う「インナー」があり…

2018.8.26  介護情報

介護費用が軽減できる公共の制度

公的介護保険を利用する際、一定の要件に当てはまる場合は、介護費用が払戻し…

2019.6.1  介護情報

口腔ケアでお口を清潔に!

今回は、体の健康や生活の質に深く関わる口腔ケアの大切さやその方法をご紹介…

2019.9.26  介護情報

Ranking

介護情報

2018.8.26  介護情報

蓄膿ちくのう<…

「風邪が長引いているのか、鼻づまりがなかなか治らない」、「睡眠時に鼻がつ…

2018.2.26  健康と美容

汗疱状湿疹について

春先から夏にかけて、手のひらや足の裏、手足の指の側面に、かゆみを伴う水疱…

2020.4.26  健康と美容

ストレスと胃痛について

通常、消化に必要な「胃酸」と、胃粘膜を守る「胃粘液」の分泌量はバランスよ…

2018.3.26  健康と美容

胃もたれについて

胃もたれの原因は? 脂っこいものをたくさん食べたり、お酒を飲み過ぎたりし…

2023.11.26  健康と美容

眼精疲労と肩こりについて

眼精疲労ってどんな症状? 目の使い過ぎによって、目の痛み・かすみ・充血と…

2024.3.26  健康と美容

Category

Keyword Search

Service

LINE
公式アプリ