寒暖差アレルギーは、実はアレルギー反応ではなく急激な気温の変化により自律神経が乱れ、鼻粘膜の血管が過剰に反応することで起こります。とくに温度差が7℃以上になると症状が現れやすく、高齢者や筋肉量の少ない30~40代の女性に多くみられます。症状は風邪や花粉症と似ていますが、発熱がなかったり、目のかゆみを伴わないことが特徴です。
さらさらとした透明な鼻水、鼻づまり、くしゃみ、咳、じんましん など
鼻粘膜の血管の収縮や拡張は、自律神経によってコントロールされています。寒いときは交感神経が、暑いときは副交感神経が働き体温を調整しますが、激しい温度差で刺激を受け続けるとそのバランスが乱れ、血管の収縮・拡張の調節がうまくできなくなります。その結果、鼻粘膜の血管が広がり、腫れて鼻水や鼻づまりなどのアレルギー性鼻炎と似た症状が現れやすくなります。
寒暖差アレルギーは、根本的な治療が難しいと言われています。しかし、アレルギー性鼻炎の症状と似ているため、症状を抑える抗ヒスタミン薬や抗アレルギー薬、漢方薬、点鼻薬などで症状を和らげることができます。日常生活に支障が出るほどの症状であれば、レーザー治療や手術治療なども視野に入れていきましょう。
症状がひどい場合は、耳鼻咽喉科を受診しましょう。