体の骨は新陳代謝をくり返しており、古くなった骨は酸や酵素で溶かされ(骨吸収)、新しい骨が作られています(骨形成)。これを骨代謝といいます。この骨代謝のバランスが崩れて骨吸収が骨形成を上回ると、骨密度が低下して骨がスカスカになり、骨折しやすくなります。この状態を骨粗鬆症といいます。原因として、加齢や女性ホルモンの減少、運動不足、カルシウム不足などが考えられます。
骨密度は20歳前後でピークを迎えます。それ以降、45歳くらいまで維持、またはわずかに減少しはじめ、年齢とともにだんだん減少していきます。

骨粗鬆症は、女性(とくに閉経後の女性)に多くみられます。女性は男性に比べて骨量が少ない傾向にあります。また閉経期を迎えると、骨の維持に重要な女性ホルモン(エストロゲン)が急激に減少し、骨代謝のバランスが崩れて骨粗鬆症のリスクが高まります。ダイエット中の人も注意が必要です。食事制限によってカルシウムが不足し、骨密度が低下する危険性があります。
骨折しやすい部位


骨粗鬆症は完治が難しい病気です。日頃から骨粗鬆症にならないための予防を心がけましょう。


思春期は骨が急激に増える大切な時期です。この時期にしっかり骨量を高めておくと、将来的に骨粗鬆症の予防になります。
カルシウムの吸収を助けるビタミンDは、日光浴により皮膚でも作られます。
成長期のカルシウム摂取は1日700~1000mgを目標にしましょう。
