動脈硬化という言葉を一度は耳にしたことがあるのではないでしょうか?高血圧・糖尿病・肥満といった生活習慣病が原因で進行し、命にかかわる重大な病気を引き起こす可能性もあります。今回は、そんな動脈硬化についてご紹介します。
心臓から全身に血液を運ぶ動脈は、本来はしなやかで弾力性があり、血液が流れる度に収縮・拡張しています。しかし、さまざまな危険要因によって動脈の壁が厚くなったり硬くなったりして、血液の流れが悪くなる状態を動脈硬化といいます。血管の壁の中に悪玉コレステロール(LDLコレステロール)が溜まり、プラークとよばれる塊ができます。そして血管の内側が狭くなることで血液の流れが悪くなったり、プラークが破裂して血栓ができたりするのです。動脈硬化そのものに自覚症状はありませんが、さまざまな要因によって進行します。
正常な血管
プラークができ、血管が狭くなる
血栓ができ、血管が詰まる
動脈硬化を進行させる危険要因
動脈硬化を進行させる危険要因
喫煙者だけでなく、受動喫煙(他人が吸っているたばこの煙を吸ってしまうこと)も動脈硬化の進行につながります。
積極的に摂るとよいもの
DHAやEPAの多い青魚、
食物繊維(海藻類・こんにゃく・キノコ類・野菜・大豆など)
控えた方がよいもの
動物性脂質、脂身の多い肉類、
乳製品、塩分、菓子類、
果糖の多い飲料、アルコールなど
軽めの有酸素運動が有効です。1日30分以上の運動を、週3日以上行うことが推奨されています。気軽にできるウォーキングから始めるのがおススメです。
動脈硬化は、脳や心臓などに重い疾患を引き起こす場合もあるので十分な注意が必要です。
脳梗塞
脳内の血管が詰まり、脳に酸素や栄養が行き渡らず、細胞の一部が壊死してしまう状態。
狭心症
心臓を養う血管(冠動脈)の流れが悪くなり、心臓に酸素が足りなくなる状態。
心筋梗塞
血栓によって血流が止まり、心臓を動かす筋肉の組織が壊死してしまう状態。
動脈硬化は10歳頃から徐々に進行し、30歳頃になると完成された動脈硬化が現れます。年齢に関わらず、血管の状態に気をつけましょう!