介護食とは?
介護食とは、通常の食事を食べやすいようにアレンジした食事のことです。
加齢とともに、かむ力・飲み込む力が低下すると、それまで食べてきた食事も「かみにくい」「飲み込みづらい」と感じるようになり、食欲の低下や誤嚥(食べ物が気管に入ってしまうこと)を引き起こすようになります。そのため、高齢の方でも食べやすいように、調理の工夫をしたものが介護食なのです。
介護食の種類にはどんなものがあるの?
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刻み食
通常の食事を2~3mmに細かく刻んだ食事を「刻み食」といいます。 飲み込む力はありながら、かむ力や弱くなった人に適しています。口の中でまとまりにくい料理は、とろみをつけて誤嚥を防ぎましょう。
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やわらか食
やわらかく煮込んだり、食材をミキサーにかけてから固めたりした食事を「やわらか食」といいます。歯茎や舌でつぶせる程度のやわらかさで、かむ力も飲み込む力も低下してきた人に適しています。やわらか食の中でも、歯ぐきでつぶせる程度のものから、ほとんどかむ必要のないものまであります。
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ミキサー食
食べ物をミキサーにかけてドロドロなポタージュ状にしたものを「ミキサー食」といいます。 かむ力がほとんどなく、飲み込むことが難しい人に適しています。
ミキサー食は、飲み込む意識がなくても喉の奥に流れやすく、誤嚥につながる危険もあるため、粘度にはとくに注意が必要です。
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ゼリー食
通常の食事またはやわらか食をミキサーにかけてペースト状にしたあと、ゼラチンや寒天、でんぷんなどを加えてゼリー化した食事を「ゼリー食」といいます。飲み込みなどの嚥下機能に重度の障害がある人に適しています。
介護のお悩みQ&A
Qなかなか水分を摂ってくれません。水分補給はどうしたらいいでしょうか?
Aお茶をゼリーにしたり、水のゼリーに黒蜜をかけて「わらび餅風」にして、固形物として食べてもらったり、オレンジやいちごなど水分量の多い果物をすすめてみて下さい。
市販の介護食を上手に選ぶには?
市販の介護食にも、刻んであるものや液状になっているものなど、さまざまな種類があります。商品のパッケージについている「ユニバーサルデザインフード」のロゴマークを参考にしましょう。
ユニバーサルデザインフードとは?
ユニバーサルデザインフードとは、日常の食事から介護食まで幅広く使える、食べやすさに配慮した食品のことです。ユニバーサルデザインフードの商品パッケージには、下記のようなロゴマークがついています。
これは日本介護食品協議会が制定した規格に適合する商品だけについているマークで、「かたさ」や「粘度」の規格により分類された4つの区分を表示しています。この区分を目安にご利用に適した商品を安心して選べます。
「ユニバーサルデザインフード」の選び方
(「ユニバーサルデザインフード」は、日本介護食品協議会が定めた基準です。)
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