介護の初期費用に必要な金額は
どれくらい?
在宅で家族の介護をすることになったら、まずは、必要な設備や福祉用具を準備しなければなりません。そのためには平均で242万円の初期費用がかかるといわれています。
平均242万円
(参考元:生命保険文化センター
「平成30年度 生命保険に関する全国実態調査」)
<介護の初期費用にかかるもの>
- 段差を解消するバリアフリーへのリフォーム
- ポータブルトイレや入浴用品など、福祉用具の購入 など
在宅介護にかかる費用は
どれくらい?
さらに、在宅介護で毎月かかる介護費用は、平均で約7~8万円といわれています。介護生活がどのくらいの期間続くのかは、人によって異なりますが、月々7万円の費用で10年間の介護が続いた場合は、7万円×12ヶ月×10年で840万円となります。
毎月かかる費用に加えて、住宅改造や介護用品の購入などの初期費用がかかることも想定すると、約1,000万円もの費用がかかる計算になります。
平均7~8万円
(参考元:生命保険文化センター
「平成30年度 生命保険に関する全国実態調査」)
<月々の費用にかかるもの>
- 介護サービス利用料
(デイケア・デイサービスやホームヘルパーの利用など) - 介護サービス以外の費用
(おむつ代や介護リフォーム代など)
老人ホームを利用するには
いくら必要?
老人ホームを利用する場合は、月々にかかる費用とは別に、入居の際に「入居一時金」が必要になります。
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有料老人ホーム
有料老人ホームには「介護付」「住宅型」「健康型」の3種類があります。月額料金は、家賃や食費を含めると、平均して20〜25万円ほどとなっています。
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特別養護老人ホーム
特別有料老人ホームは有料老人ホームよりも安く利用ができます。そのため、入居には一定の条件(原則として「要介護3」以上)が設けられ、待機待ちの人も多くいます。入居一時金は必要なく、月額は7~15万円ほどです。
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サービス付き高齢者向け住宅
高齢者に向けてバリアフリーに対応している賃貸住宅が、サービス付き高齢者向け住宅(サ高住)です。入居一時金は0円〜数100万円と、施設によって大きく差があります。月額料金は家賃や管理費を含めて15~20万円ほどです。ただし、外部の介護サービスを利用することになるため、要介護度が上がると対応しきれないケースもあるので、注意して下さい。
介護にかかるお金は
どこから捻出する?
介護にかかるお金は、基本的には要介護者の貯金や年金から捻出することが可能です。ただし、要介護者が若く、十分な貯蓄額に満たない場合は、個人年金保険や金融商品などを賢く運用して個人的に介護費用を蓄えておく必要があるかもしれません。
自治体が提供する
支援サービスを活用しよう
介護保険サービス以外にも、自治体が提供している介護支援サービスをうまく活用するのもおススメです。食事の宅配サービスや電磁調理器、火災報知器などの給付、高齢者住宅改修費助成、高齢者おむつ支給、福祉タクシーによる在宅高齢者移送サービス費用の助成など、サービスの内容は地域によって差がありますので、介護が必要になる前に、お住まいの市区町村の窓口などで調べておくと安心です。