清拭とは?
清拭とは、お湯をしぼったタオルなどで体を拭き、体の清潔を保つことをいいます。入浴ができないときは、蒸しタオルで身体を拭くだけでも、さっぱりした気分になれます。また、体を拭くことによって血行が促進されるため、床ずれや細菌感染の予防にもなります。
清拭のポイントと用意するもの
清拭はできれば日中の暖かいときに行いましょう。室内の温度を24℃前後に温めておくことも大切です。また、1度に全身を拭こうとすると体が冷えてしまい、介護される人も介護する人も疲れてしまいます。体の部位ごとに日替わりで行うとよいでしょう。
用意するもの
体の拭き方
清拭の際に体が冷えないように、バスタオルなどで覆いながら行いましょう。
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①顔・首
中央から外側に向かって拭きます。耳の裏・首は汚れが溜まりやすいので念入りに。
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②手・腕
手首を軽く持って、手・腕を拭きます。指の間も忘れずに。
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③胸・お腹
胸・お腹は円を描くように拭きます。女性は乳房の下に汗をかきやすいので忘れずに。
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④背中・腰
体を横向きにして、マッサージをするように背骨の両脇を下から上に向かって拭きます。おしりは床ずれができやすいので、血行をよくするためにやさしく念入りに。
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⑤足
片足ずつひざを立て、支えながら拭きます。膝の裏・足の指の間も忘れずに。
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⑥陰部
汚れが溜まりやすい部分なので、陰部専用のタオルを使用しましょう。デリケートな部分なので、可能であれば本人に拭いてもらいましょう。
ドライシャンプーによる洗髪方法
ベッドで寝たまま洗髪したい場合は、ドライシャンプーが便利です。髪を蒸しタオルで蒸したあと、ドライシャンプーを使い指の腹でマッサージします。頭皮をマッサージすることで頭皮の血行が促進され、眠りにつきやすくなりますよ。
- 蒸しタオルで髪をおおい1~2分間蒸す。
- ドライシャンプーをつけ、頭皮をマッサージ。
- 蒸しタオルでドライシャンプーを拭き取る。
- 乾いたタオルで水分を拭き取り、ドライヤーで乾かす。
手浴・足浴もおススメ!
入浴ができない場合は、手浴・足浴もおススメです。手や足をお湯につけるだけでも気分がすっきりし、血行もよくなります。また、手足は汗をかきやすく、毎日清拭をしていても意外と汚れやすい部分でもあります。こまめに手浴・足浴をしましょう。
手浴・足浴の方法
洗面器に40℃くらいのお湯を張り、手や足を入れてもらいます。お好みの香りのアロマオイルや入浴剤を入れると、いい香りが広がって気分転換にもなります。
point!
ベッドが濡れないように、洗面器の下にビニールシートを敷いておきましょう。
●手浴の方法
●足浴の方法(ベッドで)