とびひには、水疱性膿痂疹と痂皮性膿痂疹の2種類があります。すり傷や虫刺され、湿疹などの傷口から皮膚に細菌が入り込み、感染することで発症します。黄色ブドウ球菌や溶血性レンサ球菌が主な原因菌で、その場から「飛び火」するように体のあちこちに広がっていくのが特徴です。
それぞれの特徴
水疱性膿痂疹かゆみ・赤みのある水ぶくれ・7歳未満の乳幼児に発症しやすい・夏に多く発症する
痂皮性膿痂疹厚いかさぶた・リンパ節の腫れ・発熱・のどの痛み・年齢や季節に関係なく発症する
とびひの治療には、主に抗菌薬を使用します。症状が軽い場合は抗菌薬を患部に塗布し、症状が広範囲におよんでいる場合は内服薬も併用します。かゆみが強い場合は、抗ヒスタミン薬を併用することもあります。
気を付けよう!
以下の項目に気を付けて、とびひに感染しないよう努めましょう。
①帰宅後は必ず手洗いを行いましょう。
②毎日入浴して皮膚を清潔に保ちましょう。
③肌が乾燥しないように保湿や日焼け対策をしっかりと行いましょう。
④栄養バランスの良い食事や運動習慣、十分な睡眠を心がけましょう。
とびひは非常に感染力が強く、接触によってうつる感染症です。患部から出た液体が、他の人の皮膚に触れることで感染が広がります。皮膚と皮膚が直接接触するだけでなく、感染者が使ったタオルや衣類、寝具を通じて感染することもあります。とくに免疫力が低下している場合や、皮膚に傷がある場合はうつりやすくなるため、感染者が触れた場所や物は、アルコールや次亜塩素酸ナトリウムなどの消毒液を使ってこまめに消毒しましょう。
放置すると家庭や学校で感染を広げてしまう恐れがあるため、早めに皮膚科を受診しましょう。