頭痛は、他の病気が原因でない「一次性頭痛」と、なんらかの病気が原因で起こる「二次性頭痛」に分類されます。一次性頭痛とは、片頭痛(偏頭痛)や緊張型頭痛など、いわゆる「頭痛持ち」の頭痛で、脳の血管の拡張や、首まわりの筋肉の緊張などによって起こると考えられています。一次性頭痛の場合は、その発症メカニズムと対処法を正しく理解し、頭痛と上手に付き合っていくことも大切です。
脳の血管が拡張し突発的に起こる頭痛です。脳の血管が拡張することで、その周囲の三叉神経が刺激され、炎症を起こすことで片頭痛を引き起こします。
ストレスや長時間のデスクワークなどによって頭・肩・首の筋肉が緊張することで起こります。筋肉の緊張で血流が悪くなった結果、筋肉内に老廃物がたまり、その周囲の神経が刺激されて起こります。
こめかみから目のあたりにかけて、ズキンズキンと脈打つような痛みがあります。頭や体を動かすと痛みが増幅しやすいことも特徴です。頭痛以外に吐き気・嘔吐・下痢などの症状があり、光・音・においや、気圧・温度の変化でひどくなることもあります。
片頭痛の対処法
こめかみなどを冷やし、血管を収縮させることが効果的です。入浴やマッサージなどは血管を広げるため逆効果になります。一般的な頭痛薬が効かない場合は、片頭痛専用の薬を処方してもらう必要があります。
目の疲れや倦怠感があり、後頭部を中心に頭全体がギューッと締め付けられるような痛みがあります。吐き気や嘔吐などはなく、日常生活への支障も片頭痛ほどではありませんが、連日の頭痛が数ヶ月以上も続くなど、慢性化するケースもあります。
緊張型頭痛の対処法
長時間同じ姿勢をとり続けないよう、適度にストレッチなどをとり入れて筋肉の緊張をほぐしましょう。首や肩を蒸しタオルなどで温めることも効果的です。頭痛薬の常用は症状を慢性化させる危険があるため、注意が必要です。
二次性頭痛を引き起こす病気には、「クモ膜下出血」や「脳腫瘍」など危険なものもあります。これまで経験したことのないような強い頭痛が突然あらわれたり、手足の麻痺・しびれ・痙攣、激しい嘔吐や高熱などを伴う頭痛は、すぐに医療機関を受診して下さい。