低温やけどとは?
低温やけどは、比較的低い温度(約44~50℃)のものに長時間触れることで起こります。自覚症状が現れにくく、気づかないうちに進行していることが多いため重症化しやすく、通常のやけどより治るのに時間がかかるのが特徴です。やけどの重症度は広さと深さで決まります。そのため皮膚の深部まで達する低温やけどは治療も難しく、最悪の場合、手術が必要となったり、足や指を切断したりすることもあります。

低温やけどを起こしやすい暖房器具
- 湯たんぽ
- ホットカーペット
- 電気毛布
- 使い捨てカイロ
- コタツ
- 電気あんか など
高齢者は要注意!
高齢者は加齢による身体の変化が原因で、低温やけどを起こしやすくなります。
- 皮膚の神経細胞が減って温度や痛みを感じにくくなり、やけどに気づきにくい。
- 皮膚が薄くなり、傷つきやすくなるため、少しの刺激でも重症化する。
- 脂肪が減って寒さを感じやすくなり、暖房器具を使う頻度が増える。
<注意>
糖尿病を患っている人は、知覚神経に障害があることが多く、温度や痛みの感覚が鈍くなるため、さらに注意が必要です。
低温やけどをしてしまったら
●冷水で冷やす
皮膚が薄い高齢者は、氷で冷やすと凍傷になる場合があるため、冷水で痛みを感じなくなるまで冷やします。

●軟膏を塗る
痛みがなくなったら軟膏を塗ってガーゼなどで保護します。症状がひどい場合は、病院を受診しましょう。

水ぶくれができた場合は、雑菌が入って悪化する可能性があるため、破らず保護しておきます。万が一破れてしまった時は、中の液体を出して清潔なガーゼで覆い、病院を受診しましょう。
低温やけどの予防法
●直接肌に当てない
カイロなどは直接肌に当てず、衣類の上から当てましょう。また、長時間同じ場所に当てるのも避けましょう。

●就寝時は使わない
電気毛布や湯たんぽ、電気あんかは、就寝前にセットして布団を温めておき、就寝時は布団から取り出すようにして下さい。
