水虫は白癬菌というカビの一種が、皮膚の角質層に寄生することで起こる感染症です。多くの場合足に感染しますが、この白癬菌はケラチンというたんぱく質があれば増殖できるため、爪や頭部、首、手などいたるところに感染する可能性があります。水虫になりやすい人の特徴としては、足に汗をかきやすい・同じ靴を続けて履くことが多い・足のニオイがきつい・家族に水虫の人がいる・バスマットやスリッパを共用しているなどが挙げられます。
水虫は、白癬菌に感染している皮膚に直接触れたり、感染した人が触った物を介して感染します。菌が付着してもすぐに水虫になるわけではなく、角層内に入り込むことで発症します。角層内に入り込むまでには24時間以上かかるため、1日1回足をしっかり洗うことで予防できます。角質層に傷がつくとそこから白癬菌が侵入しやすくなるため、ゴシゴシこすらずやさしく洗いましょう。
水虫を防ぐ洗い方
①指の間まで洗う
②水分を完全にふき取る
水虫には、抗真菌薬の塗り薬が効果的です。毎日お風呂上がりに、患部だけでなく足の裏全体にまんべんなく丁寧に塗りましょう。
ジュクジュクした水虫に
●パウダースプレー・・・パウダー状の薬剤が水分を吸収し、患部をさらさらに保つ。
カサカサした水虫に
●液剤・・・浸透力がよく、すばやく吸収される。不快感は少ないが刺激が強いものもある。
●スプレー・・・広範囲に使用しやすい。中身は液剤に近い。
どの水虫にも
●軟膏・・・患部の保護・保湿効果が高い。べたつき感があるが刺激は少ない。
●クリーム・・・伸びが良く広範囲に塗りやすい。べたつき感が少ない。
重症化している場合や、外用薬が浸透しにくい爪白癬(爪水虫)は内服薬でも治療できるため、皮膚科を受診しましょう。
水虫治療のポイントは、かゆみや赤みなどの症状改善ではなく、白癬菌を完全に退治すること。見た目や自覚症状で治療をやめてしまうとまた繰り返し発症します。治療薬の使用期間の目安は足の指の場合は2カ月以上、かかとや足の裏など角層の厚いところは6カ月以上といわれています。
症状がなくなっても根気よく続けることが大切です。