「風邪のあと、鼻水・鼻づまりが治らない」「ドロドロした黄色い鼻水が出る」「ニオイを感じづらい」といった症状が続く場合は、蓄膿症かもしれません。子どもから大人まで、幅広くかかる可能性がある病気です。鼻の症状が長引く場合は、放置せず正しく対処しましょう。
蓄膿症は、医学的には「副鼻腔炎」といいます。副鼻腔とは鼻の穴の周囲にある4つの空洞のことをいいます。
原因
風邪やアレルギーなどによって鼻の中で炎症が起こると、副鼻腔の換気が悪くなり、異物を排泄できなくなることで腫れたり、膿がたまっていきます。
症状
発症から4週間以内の場合は「急性副鼻腔炎」、症状が3カ月以上続く場合は「慢性副鼻腔炎」となります。
●セルフケア
鼻うがい…副鼻腔を直接洗い流すことはできませんが、鼻粘膜を清潔にすることで症状緩和の効果が期待できます。市販の鼻洗浄器を活用しましょう。 ※正しい方法で行わないと症状が悪化する場合もあるので注意しましょう。
治りを遅らせる行為
①飲酒・喫煙
アルコールやたばこは鼻粘膜の炎症や鼻づまりを悪化させる原因となるため控えましょう。
②鼻すすり
排泄されるべき異物が体内に戻ってしまい、症状の改善が遅れます。こまめに鼻をかみましょう。
③市販の点鼻薬
点鼻薬には血管収縮剤が含まれているものが多く、長く使い続けると症状が悪化する可能性もあります。
鼻の症状が続く場合は、早めに医療機関(耳鼻咽喉科)を受診して下さいね。
蓄膿症(副鼻腔炎)では、鼻の中にポリープ状のできもの「鼻茸」ができる場合があります。鼻づまり、呼吸がしにくい、嗅覚障害、頭痛といった症状があらわれ、さらに睡眠不足、食事が楽しめないなど日常生活にも支障をきたします。放置しておくと次第に大きくなり症状も悪化するため、早めに医療機関を受診しましょう。